【第8回】入居者取り合いの時代に 注目の「0円」サービス
※西東京市の地域情報紙「タウン通信」で連載中の「地域づくりは住まいから~新しい不動産スタイル」からの転載記事です。この連載にはERA LIXIL不動産ショップ・三成産業が協力しています。
不動産からのまちづくりを考えるこのシリーズ。今回は、空室を生まない新サービスとして注目される「0円パック」を紹介する。
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前回、コロナ禍により特に一戸建ての賃貸物件の人気が高まっていることをご紹介した。
実は賃貸物件では、もう一つ活況のものがある。安価物件だ。
生活防衛を考える人も増えており、今よりも安い賃貸住宅に移りたいというニーズがある。
ところが、ここには一つ問題がある。引っ越し費用だ。
安い物件に移りたい。でも、引っ越しでまとまった金額が必要になるのは困る……。
最近、そうした顧客の声に応えるサービスが生まれている。敷金・礼金を取らないというサービスだ。
大家さんにも得策
西東京市を拠点にこのサービスを取り入れている「ERA LIXIL不動産ショップ・三成産業」(ひばりヶ丘駅隣接)の清水二郎さんは、「敷金・礼金ゼロは、大家さんにもメリットがある」と指摘する。
「大家さんにとって一番の痛手は空室が続くこと。もともとの人口減少に加え、コロナ禍で地方志向も生まれるなか、ベッドタウンのこの地域では入居者の取り合いが始まっている。安さ、引っ越しのしやすさは、物件の大きな魅力の一つとなりえます」
徹底した0円尽くし
そのような認識から、同社では、より入居を促進できるサービスとして「初期費用0(ゼロ)スタートパック」を用意している。
これは、なんと
◎敷金
◎礼金
◎仲介手数料
◎賃貸総合保障保険
◎保証会社加入料
◎更新時の更新料
◎退居時のクリーニング費用
が全部0円というサービス。入居者からは大好評だという。
地域のためにも…
もちろん、全ての賃貸物件に適用しているわけではないが、空室がちな物件なら、入居者を得る有効策といえる。
「空室は犯罪の増加にもつながりやすいし、地域の活況も失われます。入居者確保は、地域のためでもあるのです」
と清水さん。空室がちな物件があるなら、気軽に相談してみては。
(タウン通信2021年9月15日発行号掲載記事から転載)