【第4回】バリアフリーリフォームで不利な物件でも入居者確保

※西東京市の地域情報紙「タウン通信」で連載中の「地域づくりは住まいから~新しい不動産スタイル」からの転載記事です。この連載にはERA LIXIL不動産ショップ・三成産業が協力しています。

 

不動産からのまちづくりを考えるこのシリーズ。今回は、バリアフリーリフォームで物件の資産価値を上げる方法を学ぶ。

 

  * * *

 

前回は、資産としての住まい(および空き家)の活用方法として、グループホームなどの福祉利用、バリアフリー物件化、シェアハウス化などの選択肢があることをお伝えした。今回からは、それぞれの具体例を少し詳しく紹介しよう。

 

木造50年のケース

まずは、分かりやすいバリアフリー物件から。

バリアフリー化は、現実的には最も取り組みやすい物件活用の方法で、その実例も数えきれないが、印象的なケースに、西東京市住吉町の築50年の木造アパートの例がある。

 

2階建てで1・2階にに3室ずつの計6室があるアパートだったが、老朽化が目立っており、入居者確保は難しい状況があった。

そこで物件を管理する「ERA LIXIL 不動産ショップ・三成産業」では、2階の住人の退室を機に、大家さんに対して、まずは1室だけバリアフリー化することを提案。それに当たって、1階に暮らしていた若者に2階に移ってもらう交渉まで行った。

 

そのようにして1階の一室を空けると、今度はその1DKの一室をまずはフラット化。さらに、キッチン、バス、トイレをユニバーサル仕様のものに変更し、玄関には、車いすに乗ったまま数十センチを昇降できる簡易エレベーターを設置した。

そのうえ、アパートの外周にもコンクリートを敷き、車いすで外出しやすい工夫を凝らした。

(※下写真は和式トイレをバリアフリートイレにリフォームした実例)

投資分も安定回収

結果、募集間もなく、車いす利用者の入居が確定。リフォーム代金は通常リフォームよりも3割程度増したが、こうした入居者は長く住み続ける傾向があるため、投資分はほぼ確実に回収できるという。

 

「大家さんも、入居者もうれしいというリフォームの好例です。こうした工夫は一軒家でも可能ですので、家を貸したい方にも、ぜひご相談いただきたいですね」

 

と同社の清水二郎さんは話す。

 

団塊世代が後期高齢者となる「2025年問題」は目前で、バリアフリー物件のニーズはさらに増える。社会の役に立つなら、物件提供側も誇らしいことだろう。


(タウン通信・2021年5月19日発行号掲載記事からの転載)